中央大学ビジネススクールの「プロジェクト研究」は、2年間のビジネススクールの総まとめとして、各学生が自身の関心に基づきながら、オリジナルのアウトプット(学術的な論文やビジネスプランなど)を作る科目です。6名程度の少人数なので、大学のゼミナールに近い講義です。
松下研究室のプロジェクト研究が掲げるテーマは、「消費者行動分析とブランド戦略、マーケティング戦略」。消費者行動についての興味さえ共有していれば、具体的なテーマの選択は学生自身に任されています。そのため、非常に多様なテーマや視点をもった社会人学生が集まってくる場となっています。
取り組めるテーマをイメージしていただけけるように、以下に例をあげておきます。いうまでもなく、消費者行動・マーケティングに関わるテーマであれば、広く取り組むことができます。
ブランド構築は、有効なマーケティングの展開にとって欠かせません。そのため、ブランドは、松下研究室の主要なテーマとなっています。たとえば、企業ブランド、ブランド拡張、ブランド・パーソナリティ、ブランドの擬人化、パッケージやロゴのデザインなどです。加えて、いわゆるDXの進展によって、今後、ブランドのマネジメントがいかに変化するのかも、消費者行動の観点から取り組めるテーマになるはずです。
消費者は、タブレットやスマートフォンで買物をすることは、もう珍しくありません。また、レストランやカフェでのサーバーが、ロボットによって担われる時代もすぐにやってきます。それでは、タブレットで購入することは、その他の様式の購買と比べて、どのような影響を発揮するのでしょうか?AI技術によるリコメンテーションは、人による推奨に比べて、消費者に何か特徴のある影響を及ぼすのでしょうか?ロボットでの配膳は、味覚にも影響を及ぼすのでは?新しい技術の進展は、このような新しい研究テーマを次々と生み出しています。
コロナ禍の展開は、対人接触の機会を減少させる方向に私たちの生活を変化させています。それでは、マーケティングにおける対面接客の意義はどこにあるのでしょうか?また、サブスクリプションのような、「所有」を前提としないビジネスの展開は、ブランド構築のあり方を変えるのでしょうか?このような、マーケティング戦略の変化が、消費者行動に与える影響についても、取り組むことができるテーマです。
中央大学ビジネススクールでは、事業計画書という形で、実務志向のアウトプットをまとめることもできます。たとえば、新規ブランドの市場導入の責任を担っているのであれば、それに関わる事業計画をまとめることで実務に活用することができます。あるいは、多様化する顧客との接点を、マーケティング戦略にいかに位置づければ良いのか?といった、大局的な視点を描くようなアウトプットもありうると思います。
※最終所属が松下研究室の修了生、掲載許可が
得られている在学生・修了生を掲載しています。