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プロジェクト研究

コラム 『論文生活を振り返って』

川田 潤

働きながら大学院に通うということは予想以上に大変で、授業に出席するのはもちろん、グループワークや宿題など授業以外にも多くの時間が取られます。そんな状況の中、なぜさらに論文を書こうと思い立ったかというと、論文は大学院に通っていたことの証になるというアドバイスがあったからです。

実際に論文を書いてみると、やはり仕事や授業、宿題などに追われ、毎週内容をアップデートしていくのは大変で、仕事や授業を理由に内容をほとんどアップデートしなかったことも何度かありました。ただ論文に取りかかっていた時はこれ以上頑張るのは無理だと何度も思いましたが、論文を書き終え卒業した今振り返ると、あの時まだまだ頑張れたはずと思うのが不思議です。

不思議といえば、同じ研究室のメンバーで毎週多くの論文を読み、研究内容もアップデートされていた方がいました。他の人たちと同じように仕事をしているのに、どうすればあれほど多くの論文を読み、研究を進められるのか。論文を読むスピードが速い、睡眠時間を削っていた、時間の使い方が上手いなど仮説はいくつかありますが、結局卒業までその仮説を検証することは出来ませんでした。この仮説の検証は松下研究室での残された課題のひとつです(笑)。

また、普段仕事では長い期間かけてひとつのテーマに取り組むということはほとんどないため、ひとつのテーマを一年間かけてじっくりと深めていく研究のプロセスは非常に良い経験になったと思います。そして、仮説の設定から、仮説を実証するためのデータ収集、そしてデータ分析まで、当然ですが全てのプロセスに自分が主体的に取り組めることも貴重な経験です。仕事も研究と同じように仮説と検証が必要ですが、基本的に仕事はひとりで行うものではなくチームで行うものなので、全てのプロセスに自分が関われるとは限りません。そのような時でも、論文での経験が、仕事全体のプロセスを俯瞰することを助けると思います。そのため、ビジネススクールは論文を書くことが必須ではないですが、仕事をしている方こそ論文を書くべきだと思います。

ただ本当に大変なのでそれなりの覚悟も必要です。私は仮説が決まらず悩んでいたとき、夢の中でも仮説に悩み、うなされました。

最後に、本コラムの執筆は松下教授より依頼されましたが、この課題は中央大学ビジネススクール在学中に松下教授から出されたどのレポートより難題でした。期限過ぎての提出になってしまいましたが、コラムの成績はせめてCをいただけますか(笑)。

 

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